美しく・美味しいラテアートを作る秘訣 (Vol.2)
LATTEST OMOTESANDO Espresso Barの前田さんにお話を伺っているプレミアムコラム、Vol.2は前田さんがバリスタになられたきっかけ、そして美しいラテアートを作るためのコツを含めて、ラテアートを作るバリスタの手元でどんなことが行われているのかをお聞きしました!
-
- ラテアートの美しさに感動し、バリスタの道へ
-
- 大井
- 前田さんはLATTESTに入られて3年とお聞きしましたが、どのようなことがきっかけでバリスタになられたのでしょうか?もともとコーヒーをよく飲まれていたのですか?
- 前田さん
- コーヒーで思い出すのは……毎朝、母が淹れてくれていたコーヒーですね。それから、バリスタになる前は美容関係の仕事をしていて、いつも休憩時間になると先輩がコーヒーを淹れてくれていたんです。インスタントコーヒーに粉ミルクとお砂糖を混ぜたものでしたがバランスが完璧で!とっても美味しくて毎日のように作ってもらっていました。
元々カフェも、食べることも好きですし、実家にいた時はお料理やお菓子作りもよくしていました。だから美容の仕事していた頃から「いつかは飲食の仕事をするんだろうな……」と、なんとなく思っていましたね。
- 大井
- どのタイミングからバリスタになろうと思われたのでしょうか?
- 前田さん
- バリスタになるきっかけとなったのは、LATTESTの前に働いていたカフェです。一緒に働いていたバリスタがきれいなハートのラテアートを描く方で、初めて目の前で見た時にとっても感動しました。それで「私もこれを作りたい!」と、ラテアートを始めたくてLATTESTに入りました。
- ラテアートのバリエーションと美しく作るための秘訣
-
- 大井
- ラテアートには様々なパターンがあると思うのですが、種類はどれくらいあるのでしょうか?
- 前田さん
- ベーシックなものでいうと、ハート、リーフ、スワン、ウェーブ、ウィング チューリップ、それらを組み合わせたものですね。バリスタによって、アレンジを加えたりもするので、さらに様々な表現方法があると思います。
- 大井
- 1つのラテアートは、どれくらいでできるようになるのでしょうか?
- 前田さん
- 最初はハートのラテアートから始める人が多くて、ハートだけなら早い人は数回やってできる人もいます。ただ、そのアートが美しく維持される“もちのいいラテアート”を作るには、ミルクの質感やエスプレッソを上手に落とせるようにならないといけないので、それにはかなり時間がかかりますね。
- 大井
- ラテアートを作る上で、特にミルクが大事と言われていますよね。実際、どのようなミルクが良いとされているのでしょうか?
- 前田さん
- まずは質感。泡が少なすぎても多すぎても描けないです。ミルクはドリンクの味にも大いに影響してくるので、美味しさのためにもキメの細かいツヤツヤのミルクを作るようにしています。
- 大井
- ラテアートをされるバリスタさんの手元を見ていると、注ぎ始めはミルクで円を描くように注いでいますよね。あのとき、カップの中はどのようなことが起こっているのでしょうか?
- 前田さん
- 注ぎ始めのときは、エスプレッソのクレマを壊さないようにミルクを注いでいくことで全体の“かさ”を上げていきます。その時に、まわしながら入れるとミルクとエスプレッソがうまく混ざるんですね。それに一点にだけミルクを注ぐと時間がかかってしまってミルクが固くなってしまうこともあるので、早く注ぐためにもまわしています。
- 大井
- なるほど。“かさ”が増してきたら、今度はアートを描くんですね。今、バリスタの中にはラテアートが上手になりたいという方が多くいると思いますが、上達するコツを教えていただけますか?
- 前田さん
- まずは慣れることですよね。私も最初はハートを書くために家でピッチャーに水を入れて注ぐ練習をしていました。それからお店ではミルクのフォームの練習をするために、水に少しだけ洗剤を入れてスチームをしました。うまくいくと綺麗なフォームができるんですよ。水なのでアートは描けないですが、きめ細かいミルクを作るためのスチームの練習になりますし、ラテアートをするための流れは覚えられると思います。
- “美しさ”の先にある“美味しいラテアート”とは
-
- 大井
- 今後、前田さんはどのようなラテアートを作っていきたいですか?
- 前田さん
- 実は先日、焙煎を教えていただいているGLITCH COFFEE&ROASTERSの鈴木さんに「美味しいラテアートの柄はあるの?」と質問されたんです。恥ずかしながら、美しさについてはずっと考えてきたのですが、“美味しいラテアートの柄”について深く考えたことはありませんでした。
もちろん、最初にミルクが口に当たる方が美味しいので、「一口目に入るエスプレッソとミルクのバランスで味わいは変わるのかな」とは思っているのですが、まだ「そうなのかな、どうなのかな」というレベル。鈴木さんに質問されたことで“考えるきっかけ”をいただので、ラテアートの柄や美しさに加えて、美味しさもこれからさらに追求していきたいと思っています。
- この続きはVol.3の「女性バリスタならではの、コーヒーとおもてなし」で!次回の公開は3月31日(金)です。どうぞお楽しみに!
注目トピックス
新着の投稿
新着まとめ
地域を選択する