感動をシェアしたくなる空間づくり(Vol.3)
光が差し込み、シンプルなインテリアがスタイリッシュな空間を生み出しているuzna omom b oneでお話を伺っているプレミアムコラム。今回はCafeSnapやInstagramでシェアされる機会の多いこの空間を作る時に心がけたことをオーナーの門崎さんに伺いました。
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- 心を動かすものがシェアされる
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- 大井
- ここまでのお話しで、“人との交わり”や、“温度のあるものを届けたい”という、ある意味アナログ的な要素を大切にされている印象があるのですが、今日取材をさせていただいているb oneは作る時にインスタ映えすることを意識して作られたという話を伺ったことがあります。その辺りはいかがですか?
- 門崎さん
- あはは(笑)!矛盾していますよね(笑)。最終的な目標としては、“人と人を結び付けるカフェ”になりたい。そのためにアナログにこだわりすぎても結果、「独りよがりになってしまうな」と感じています。だからアナログとデジタルのバランスは意識していますね。
- 大井
- 人と人をつなげるきっかけを作るために、助けになるものは使ったほうがいいですよね。
- 門崎さん
- ちなみにb one はインスタを意識して作ったというよりかは、視覚的に美しいと思うものをたくさん揃えたかったんです。「きれいだな」「美しいな」って思うものを見ると、お客さんが反応してシェアされて拡がっていく。それはすごく面白いなって。最近の子は視覚的に「あ、これかわいいな、美しいな」っていう感覚が研ぎ澄まされているんじゃないかな。
- 大井
- 反応するっていうのは、感動するということですか?
- 門崎さん
- そうですね、感動ですね。
- 大井
- その“美しさ”を作るために意識されたことはありますか?
- 門崎さん
- 店内にあるアイテムは結構選び抜きました(笑)。色にしても、形にしても、何がサマになるか。作りたい店のイメージに当てはまる形容詞をだして、それにフィットする色や形のものをデザイナーに提案してもらったんです。そういったやりとりをしながら、一つずつセレクトしました。
あとはあの傘立てやガラスのテーブルのように、古道具をいくつか使っています。古道具は昔のものだから、静かだけど、佇まいに色々な歴史を醸し出される。優しく語りかけくれている感じがするんです。凛としているし、優しいおばあちゃんみたいです。
- 自分の人生と成長を反映している等身大のカフェ
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- 大井
- 形容詞を出して、イメージを作ったということですが、b oneはどのようなコンセプトがあったのでしょうか?
- 門崎さん
- 本店をオープンしたのが10年前。この10年で私自身がだいぶ大人になりました。今の私は、静かで落ち着いてゆっくり冷静になれる場所が欲しくて。それは、きっと私だけじゃなくて、他の人にとってもそういう場所が必要なんじゃないかなと。
本店の立ち上げの時は私も若かったし、モラトリアムな期間でした。周りの友達やお客さんが社会で戦っていて、「いつでも帰ってこい!励ますぞ!」って、そんな感じだったんですね。
それと比べるとb oneは迎え入れ方が変わったように思います。こちらは「いつでも安定して穏やかに待ってるよ」みたいな、そういう感じかな。
- 大井
- すごくわかる気がします!年齢とともに、支えてもらいたい方法や求めるものは変わってきますよね。そう考えると、uzna omomは門崎さんの成長や人生がそのままお店に表現されている感じがしますね。
- 門崎さん
- そうそう等身大(笑)。ほんと、そういう感じです。
- 大井
- もし、もう一店舗オープンするとなったら、どんなお店にしますか?
- 門崎さん
- 「老人ホームを作ろう」って言ってたんですよ(笑)、これは冗談じゃなくて。最後、老人ホームの食堂をやりたいなと思っているんです。“食”はすごく大事じゃないですか。“食べたものが血となり肉となり”という気持ちは、自分が年齢重ねるほどに実感しているんです。そんなこともあって、3店舗目に作った駒込店は、グルテンフリーやオーガニックなど食の安全や自然食にこだわった店舗にしました。
- 大井
- なるほど、そうだったんですね!3店舗とも、それぞれ個性があって素敵ですね。
- この続きは、Vol.4の「海外進出した門崎さんが日々心がけていること」で!次回は10月25日(火)公開です。どうぞお楽しみに!
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