広がりゆく日本茶の新たな楽しみ方(Vol.5)
表参道にある茶茶の間の和多田さんにお話を伺っているプレミアムコラム、Vol.5では美味しい日本茶の淹れ方と、チョコレートやフルーツとのペアリングなど、日本茶の新たな楽しみ方を教えていただきました。
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- 美味しい日本茶の淹れ方
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- 大井
- 自宅で美味しく日本茶を淹れるためのコツはありますか?
- 和多田さん
- まずは美味しいお茶とお水を用意することです。コツとしては、味見をしながら淹れることですね。日本には茶道の文化があるせいか、お茶を作る時に「やり直しをしてはいけない」と思っている人がいますが、そうではありません。
急須から直接、茶杯に淹れないで味見用のセカンドポットを用意し、そこへ入れたお茶の味を確認してから、実際に飲む器に注ぎます。もし淹れたお茶が薄かったらもう一回急須に戻せばいいですし、濃ければお湯を足せばいい。自分が一番飲みたい濃さになるように、味を調整するだけでお茶は十分美味しく楽しめます。
お茶はその日の気温や湿度で味わいが変わります。美味しい一杯を飲んでもらうことが大切なので、そのために必要な行為はすべてしてもらいたいですし、味見調整は、特に大切な工程だと考えています。
- 大井
- 夏にオススメの飲み方はありますか?
- 和多田さん
- 簡単なのは水出しですね。美味しいお茶とお水を密閉できる容器に入れて、冷蔵庫で一晩おきます。すると甘みと香りのあるお茶ができます。
- ペアリングで、お茶の新たな遊び方楽しみ方を提案
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- 大井
- 茶茶の間では「チョコレートとお茶のペアリングセット」や「フルーツとお茶のペアリングセミナー」など、新しい提案をされていますね。どうしてそのような試みをされているのでしょうか?
- 和多田さん
- みなさん、お茶を日常的に飲んでいますが「じゃあ、楽しんでいるのか?」と聞くと、おそらく多くの方が水の代わりに飲んでいるだけだと思うんですね。それも美味しいですが、それだけでは勿体ない。お茶を使って「こんな風に遊べるし、美味しくて楽しいですよ」という事を知ってもらいたいたくてこのような提案を始めました。
- 大井
- 例えばチョコレートとお茶を合わせると、どんな楽しさがあるのでしょうか?
- 和多田さん
- ミルクチョコレートを口に含んだとき、普段はミルクの味の方が感じやすいですが、お茶と一緒に食べるとカカオの香りが引き立ってきます。ただし、チョコは香料を使っていない物がおすすめです。香料にお茶の香りが負けてしまうからです。
- 大井
- お茶が素材の味を引っ張り出してくれるということでしょうか。
- 和多田さん
- その通りです。お茶は様々な香りを内含していて、重なった香りをより引き立ててくれます。だから、フルーツと日本茶もすごく合うんですよ。夏のセミナーでお出ししたマスクメロンと“青い鳥”というお茶のペアリングは特に人気がありした。
- 大井
- よく考えると、冬はこたつでお茶とみかんを食べていますね(笑)。
- 和多田さん
- はい、意外とみなさん気づいていないですが、知らないうちにフルーツとペアリングをされているんですよね。フルーツとそんな風に合わせられるのは、数ある飲み物の中でも繊細で様々な香りを持つ日本茶だけだと思います。
- カフェは、新たな発見と出会いのある場所
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- 大井
- 最後に対談をさせていただいているすべての方にお伺いしている質問です。和多田さんにとってカフェとは何でしょうか?
- 和多田さん
- 自分にとってカフェは、“新たな発見と出会いのある場所”じゃないでしょうか。自分もカフェが好きなので、旅行などで地方に行くと、そのエリアのカフェに入ってみたくなります。
- 大井
- カフェでどんな出会いがありましたか?
- 和多田さん
- その土地ならではの食材や文化、店のオーナーさんの考えなど、様々なものがぎゅっと詰まっているように思います。
- 大井
- なるほど、分かりました。今回お話を伺って、日本茶の魅力や希少性や価値を知ることができました。今日は貴重なお話をありがとうございました。
- 和多田さん
- ありがとうございました。
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