人気パンケーキカフェの台湾進出(Vol.4)
uzna omomの門崎さんにお話しを伺っているプレミアムコラム、今回は2012年からの台湾進出についてです。
いま、日本の食、文化に注目が集まる台湾。店舗を出すにあたり嗜好や食文化が違う中でどのようなことに気をつけてメニューを考えたのか、また大きなチャレンジを続ける門崎さんが日々心がけていることを伺いました。
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- 原宿のパンケーキを台湾へ
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- 大井
- uzna omomは国内だけでなく、2012年から台湾に出店していますよね?台湾の繋がりはどのように生まれたのですか?
- 門崎さん
- 台湾では、東京の食や文化が注目されていて「台湾で原宿のパンケーキを流行らせようという企画」に声をかけていただいたんです。
原宿で生まれたパンケーキ屋であること、美味しいこと、という条件で探したときに、色々な候補店があがったそうなんですが、なんと台湾の会社が“杏”という名前だったんですよ。それで特にうちは気に入って頂けたんです。
- 大井
- 運命的なものを感じますね。
- 門崎さん
- 感じましたね。契約をさせていただいた会社の社長さんはそれをすごく思ったみたいですね。
- 大井
- 台湾といえば“かき氷”のイメージが強いですが、パンケーキの人気はどうですか?
- 門崎さん
- 出店した頃はまだまだ。パンケーキを出しているお店はありましたけど、ブームは来ていませんでした。uzna omomが上陸したところからブームが始まって、今では日本のパンケーキ屋さんがいくつも台湾にお店を出しています。uzna omomも台湾で人気店のひとつなんですよ。
- 大井
- 台湾でも認められているというのは素晴らしいですね。台湾と日本では食文化が違いますよね。メニューを作る時に苦労したことはありますか?
- 門崎さん
- 食材がそもそも日本とは若干違いますね。それから味覚が全然違う。台湾の人はしょっぱいのがダメなんですよ。塩味はすごく薄くて、その代わりに甘味はものすごく甘くないと物足りない。例えば、日本ではパンケーキに無糖のホイップをのせているんですけど、台湾ではお砂糖を入れて作ったホイップをのせています。そういった違いはありましたね。
ただ、台湾の社長さんからは、台湾の人に合わせる部分も必要だけれど、「これが原宿!」という「“原宿の味”を100%再現することに意味がある」と言われたので、結果、味を大きくは変えずに出しています。
- 大切なのは“ぶれないこと、感謝すること”
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- 大井
- 国内外の展開、新しいチャレンジ……様々なことを実現させてきた中で、門崎さんが常に心がけていることはなんですか?
- 門崎さん
- ぶれないようにする、芯を貫く、ことでしょうか。あとは感謝の気持ちを常に持つようにしています。
- 大井
- ぶれないために感謝するというのは、どういう意味ですか?
- 門崎さん
- 私のアイデアが活きているのは、周りが受け止めてくれるから。受け止めてもらえない中で芯を貫いていても、それは結局独りよがりで誰にも響かないから。だから周りで受け止めてくれる人達にすごく感謝しています。
- 大井
- 感謝することで信頼関係も生まれますし、その関係性があるからこそ、やりたいことが実現していくんですね。門崎さんがぶらさないようにしていることはなんでしょうか?
- 門崎さん
- 自分が納得できるもの。それから、五感を刺激するものですね。“いいにおい”とか“味”とか、感覚を刺激したものは記憶に残るから。そこを一番大事にしています。動物的ですね(笑)。
- 大井
- なるほど!見た目も味も香りもよいパンケーキや、美しい空間のこだわり、温度を届けたいというお話しは、すべて“五感”に繋がっていますね。“五感を刺激して心を揺さぶるもの”を大切にされているんですね。
- 門崎さん
- そうですね。いま日本には3店舗あってそれぞれ課題や目標もありますが、今後も五感を刺激できるような食べ物を作っていきたいですね。それから、ギャラリーや音楽イベントもやっていきたい。この場所にしかないものを自分で企画して、人が集まって、人の心を動かせたらいいなと思っています。
- この続きは、Vol.5の「個性が凝縮!個人カフェの魅力」で!次回は10月28日(金)公開です。どうぞお楽しみに!
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