一瞬で人を引き付ける、ラテアートの魅力(Vol.4)
COFFEE VALLEYの小池さんにお話を伺っているプレミアムコラム、Vol.4は「一瞬で人を引き付ける、ラテアートの魅力」について。
小池さんがロンドンから帰国し、働き始めたお店でラテアートから学んだ事、そして出会った大切な仲間についても伺いました。
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- ラテアートとは?
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- 大井
- そもそものことをお聞きするのですが、ラテアートはどのような仕組みで絵が描けるのでしょうか?
- 小池さん
- ラテアートはエスプレッソとミルクを使い、“重力を使って書く”ものです。エスプレッソとスチームミルクは重さが違って、エスプレッソのほうが重く、ミルクのほうが軽いです。ただ、エスプレッソが入ったカップにミルクを高い位置から落とすと、重力でミルクがエスプレッソの下に潜ってミルクが注がれていきます。そして、カップにミルクを近づけていくと表面にアートを描くことができます。
- 大井
- ラテアートのどんなところに魅力を感じていますか?
- 小池さん
- ラテアートは“一瞬で人を引き付ける力”がありますよね。華やかで、美しく、人を驚かせたり、喜ばせることができます。僕も最初はそこに魅力を感じました。
それから僕は、ラテアートを通して切磋琢磨できる素晴らしい仲間に出会えました。
- ラテアートが教えてくれた、大切な仲間の存在
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- 大井
- 先ほど話にあがった、山口さんや赤川さんのような仲間ですね。切磋琢磨というのは具体的にどのようなことをしていたんでしょうか?
- 小池さん
- みんなものすごくストイックだったし、とにかく毎日毎日ずっとラテアートを練習していました。ロンドンにいた頃は、上手くなるための情報は動画しかなかったので、分からないことがあってもひとりで考えてやってみるしかなかったんですが、THE THEATRE COFFEEでは隣に山口さんがいるので、分からないときはすぐに聞くことができて、成長するスピードはひとりのときよりも圧倒的に早く感じました。
そのときに“ひとりの力では限界があるな”と思いましたし、同時に“チームの力の重要性”も知りました。一緒に切磋琢磨するメンバーは強烈なキャラクターの人達ばかりでしたけど、今も心置きなく話せる仲間に出会えたのはラテアートがあったからだと思います。
- 大井
- 仲間であり、ライバル……すごくいい環境ですね。今、バリスタの中には、「ラテアートが上手になりたい」というも多くいると思います。ラテアートのコツはありますか?
- 小池さん
- 綺麗に見えるのは、基本的には左右対称。僕は左右対称のものが好きですね。それからバランス。ただ、あえてバランスを崩す人もいるので、あとはセンスになってきます。僕がラテアートをやっていた時と比べると、今はSNSを見ればすぐに情報収集することができるし、みなさんすごく上手なので、これ以上、上手になる必要はないですよ(笑)
- 大井
- COFFEE VALLEYではラテアートをメインに押し出してはいないですが、それはなぜでしょうか?
- 小池さん
- THE THEATRE COFFEEで仲間たちと一緒にラテアートを追求していく中で、コーヒーの別の世界も見えるようになってきたからです。コーヒーはすごく幅が広くて深い。ラテアートはそのひとつで、他にもカッピング、抽出、焙煎など深めていきたいことを見つけられたので、それをこのCOFFEE VALLEYで表現しているのかもしれません。
ただ、僕はラテアートからコーヒーの世界に入りましたし、今もラテアートはすごく好きなので、今後も東京や好きなニューヨークで大会があるなら絶対に応募したいと思っています。大会はすごく楽しいですから。
- 地道な練習も、仲間がいれば楽しくなる
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- 大井
- ラテアートの大会を見に行ったことがありますが、ものすごい緊張感じゃないですか。手が震えるぐらい緊張しているバリスタがほとんどだったと思いますが、どんなところが楽しいんですか?
- 小池さん
- それがです。
- 大井
- 緊張がですか(笑)?
- 小池さん
- そうです(笑)大会では僕も手が震えたりしますけど、その緊張と大会に出るまでの過程が楽しんですよね。
- 大井
- 練習を積み重ねるところでしょうか?
- 小池さん
- はい。昔は大会前にどんなアートにするかを決めて、どんなに緊張しても、どんなに手が震えてもそのアートができるようになるまで練習するようにしていましたね。
それから僕は幸い、山口さんや赤川さんのような仲間がいるので、動画で撮ったラテアートをInstagramに投稿して、時には罵倒のような励ましをもらいながら練習を続けるようにしているんですね。みんなラテアートで出会った仲間なので、理解しあえる部分が多いですし、地道な練習を積み重ねることも“仲間”がいれば楽しいんです。
- 大井
- なるほど。心が通う仲間は、本当に大事ですね!
- この続きは、Vol.5の「ラテアートを追求した先に見つけた、新たなコーヒーの世界」(https://cafesnap.me/talk/178)で!次回の公開は2月21日(火)です。どうぞお楽しみに!
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