“生活に根付くカフェ”を目指して(Vol. 5)
福岡にある「ソネス デリカテッセン&カフェ」のオーナー、木下さんにお話をお伺いしているプレミアムコラム。Vol.5では木下さんが目指す理想の店についてや、2016年の目標、「木下さんにとってカフェとは?」を伺いました!
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- 大井
- 木下さんが作りたい、理想のお店はどのようなものなのでしょうか?
- 木下
- 僕がスタッフに話をしているのは、僕たちの一番大きな仕事は「お客さまと一緒に歳をとっていくこと」だと話しているんですよ。17年やっていると、当時20歳くらいだったお客さんももう30代後半で、お子さん連れで来られる方が沢山増えてきたんですよね。
そういう中で一緒に年齢を重ねていくというのは幸せなことだし、昔は分かる人だけ来ればいいと尖がっていましたけど、今はみなさんの“生活に根付いていける店”を目指しているので、そういうことをやっていける店にしていきたいと思っています。これは長くやったからこそ感じることかもしれないですね。
- 大井
- 2015年から始められたデリカフェも“生活に根付いていくため”の取り組みの一つなのでしょうか?
- 木下
- そうですね。ご飯は外で食べるよりも家で食べるほうが圧倒的に多いから、だとしたらお店のものを持って帰って召上っていただけるようにしました。それは今年、力をいれようと思っているケータリングにも通じています。
- 大井
- ケータリングやられようと思ったのは、どういった経緯からですか?
- 木下
- 元々は、クラムボンのボーカルの原田さんが友だちで、福岡でライブをするときにお弁当を注文してくれていたんです。そうしたら、それがきっかけで、他社さんからも色々なお弁当を注文いただくようになって。
それを続ける中で、今度は食事のケータリングだけでなく空間全体のコーディネートも含めたプロデュースができたら面白いなと思いついたんです。例えば、ピクニックなどのテーマを決めてお客様が喜ぶお料理と空間を提案できたらと考えています。
- 大井
- 空間となると、飾り付けなども含めてですか?
- 木下
- そうですね。だから考えることはいっぱいあるし、何から何まで全部やらないといけないんですけど(笑)2016年はそこに力を入れていきたいですね。
- 大井
- お客さまに合わせて、それぞれどういった演出にするのか、どんな料理と組み合わせるのかを考えるのは楽しいですね。
最期に……CafeSnapのオーナーインタビューでみなさんにお伺いしている質問なのですが……あなたにとってカフェとはなんですか?
- 木下
- んー、考えたことないなぁ。僕にとってカフェってなんだろう……。今言われた瞬間に頭に思い浮かんだのは、僕にとってカフェは“人生”なんですよね。とてもありきたりな言葉なんですけど、“カフェは僕の生きてきた道”ですもんね。
- 大井
- 人生というのは紐解くとどういう意味ですか?
- 木下
- 僕にとっては“ここが全てであり始まり”ですから。でも、だからといって決してカフェだけにこだわっているわけではなくて、“生活に根付いて、ずっと続けていく”というところにこだわっていきたいんですよね。
そう考えた上で“食”に関わる仕事をしていきたいし、その“食”で「自分がどう仕事としてできるのか、どんな可能性を広げられるのか」というのは今自分に課しているところです。
その中の一つがケータリングであったり、最近しているお店のプロデュース、さらにここ数年でいうと企業と仕事をすることも増えてきています。例えば、福岡でモーターショーという九州一大きいイベントがあったんですけど、そのフードブースのプロデュースも担当したんですね。“食”を通して様々な仕事に関わるという意味をこめて、僕にとって“カフェは人生”だと思いますね。
- 大井
- なるほど。ありがとうございました。
- 木下
- ありがとうございました。
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