僕が25時まで店を開ける理由(Vol.5)
サチオピアコーヒー店主のコーヒールンバ平岡さんにお話を伺っているプレミアムコラム。今回は「平岡さんにとってカフェとは?」を伺いました。そこには、平岡さんのカフェ愛と、人を大切にする優しいお人柄がぎゅっと詰まっていました。
-
- 大井
- 最後にみなさんに共通して聞いている質問です。「あなたにとってのカフェとは?」を教えていただけますか?
- 平岡さん
- 難しいですね……。カフェって休憩するところでもあるし……。
でも……
カフェで思い出されることと言えば、僕はあんまり楽しかったことは思い出さないんですよね。
- 大井
- そうなんですか?
- 平岡さん
- “楽しく”て行く所ではない気がしますね。みなさんには楽しみに行ってほしいですけど。
それこそ僕がカフェに行くときというのは、失敗できない仕事の台本を何回も読んだりとか……。カフェというと、そういうことばっかり思い出されますね。
……
……
“助けてくれる”じゃないすけど、“寄り添ってくれるところ”なのかもしれないですね。自分がカフェをやる側になっても、いつの間にか“自分のよりどころ”になっていますし、自分が弱くなったり、しんどいなって時に、行きたくなる場所かもしれないですね。「あってくれて、ありがとう」みたいな……、よりどころ。なんか、かっこいい言い方ないっすか?
- 大井
- よりどころでいいと思います。(笑)さっきおっしゃっていた、“助けてくれる場所”というのは、すごく生生しくていいですね。お仕事とかで大変な思いをしている中で駆け込みたくなる……みたいな。
- 平岡さん
- そういう意味合いが強いかもしれないです。「ちょっとだけ休ませて」みたいな。
- 大井
- すごいそれは分かりますね。
- 平岡さん
- サチオピアコーヒーもそういう存在になればいいと思ってもいるんです。だから夜中までやりたかったんですよ。
- 大井
- たしかに、25時までオープンされていましたよね。私は店主が芸人さんで、お客さんが来すぎたら困るから夜をメインにやっているのかと思っていたんですけど……違うんですか?
- 平岡さん
- 違うんですよ。夜、来る人はだいたい苦しそうな人が多いから(笑)。僕もそうだったし。
僕も終電が終わって、家に帰りたくない時に夜カフェに行くんです。今日起こった「はぁ~」みたいなことや、明日の不安を家に持って帰ると滅入っちゃうじゃないですか。だから、カフェでワンクッション置いて帰るようにしていて。お客さんにとって、サチオピアコーヒーもそういう場でもありたいと思ってるんです。助けてくれるところ。
- 大井
- すばらしい。
- 平岡さん
- そうしましょう。それを英語にしてもらっても大丈夫ですけど(笑)。
- 大井
- (笑)。私もチームで、カフェってどういう場所なんだろうっていう話をしてた時に、いくつか挙げた中で「安全な場所」って言ったんですよね。「その安全って感覚、どういう意味?」と聞かれたことがあるんですけど。守られているというか、自分らしくいていいというか、素の自分でいていい場所っていう意識があって。それもカフェが好き理由のひとつなんです。
- 平岡さん
- そうそう、ある種、守られているような、助けてくれる場所。甘えてもいるんでしょうけどね。居酒屋じゃ、こうはいかないんですよね。
- 大井
- そうですよね。すごく納得です。助けてもらってますよね。だからカフェの良さを伝えたいんですよね。「もっとみんな助けてもらいなよ」って(笑)。
- 平岡さん
- もっと利用してもいいのにとは思いますよね。
- 大井
- 生きていくのは大変ですからね。(笑)。
- 平岡さん
- 生きていくのは大変ですよ。一人で家に篭る人もいますけど、カフェに助けてもらうのはすごくいいと思いますね。
- 大井
- 今回の対談で、平岡さんの人に対する優しさや思いやり、愛情に溢れていることがすごく伝わってきました。
- 平岡さん
- そうっすね。その辺を使って頂ければ(笑)。
- 大井
- ばっちりです!大変貴重なお話ありがとうございました!
- 平岡さん
- ありがとうございました!
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