ブルーボトルコーヒーが人を惹きつける理由(VOL.1)
CafeSnap発案者の大井がお話をお伺いするプレミアムコラム。記念すべき第10回目は2015年に日本上陸をはたし、日本のコーヒーブームを加速させたブルーボトルコーヒーの創業者でありCEOのジェームス・フリーマンさんです。先日、日本3店舗目となる新宿カフェをオープン。益々勢いにのるブルーボトルコーヒーの魅力、未来、そしてジェームスさんご自身について伺いました。全3回でお届けします!
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ジェームス・フリーマンさん
ブルーボトルコーヒー創業者/CEO。クラリネット奏者を経て、2002年自宅のガレージでコーヒーの焙煎をスタート。日本の喫茶店文化に影響を受け、一杯一杯丁寧に淹れるハンドドリップのスタイルをアメリカで展開、多くのコーヒーファンに支持されている。2015年、清澄白河に1号店となるロースタリー&カフェをオープン、東京で店舗数を拡大していっている。
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- 新宿店のコンセプトは、シンプルさと親しみやすさ
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- 大井
- 新宿店のオープンおめでとうございます。清澄白河に1号店がオープンして約一年。今回の3店舗目は初めて商業施設に入りました。新宿にカフェを出されることになった経緯を教えてください。
- ジェームスさん
- ありがとうございます。新宿駅に近い今回の店舗は大きな窓があり、外の様子や道を歩く人を見ながらコーヒーを飲むことができる開放的な空間です。通りに面しているので、ふらっと立ち寄ることができることも魅力ですね。
一般的に駅近の商業施設というと建物の閉ざされたイメージがあったので、最初に話を聞いたときは、「ブルーボトルコーヒーはそういう場所は似合わないのでは」と思いました。ただ、実際に場所を見に行ってみると、通りに面していて気軽に立ち寄りやすく、大きな窓から光りも入ってくる、とても素晴らしい場所だったので出店を決めました。
- 大井
- 新宿カフェはいままでの店舗とは違う空間設計だと感じたのですが、どのようなコンセプトだったのですか?
- ジェームスさん
- 新宿カフェで重視したのは、空間をさえぎるものを全て取り除いて、シンプルさにこだわったことです。一般的に、駅近の新しい商業施設に店舗を構えるとなると、豪華で華やかなデザインにしたくなるのかもしれませんが、私達は逆に駅ビルにいることを感じさせない、シンプルかつオープンで親しみやすい場所にしたいと思いました。
どこから見ても全てがオープンになっていて、何も隠していない。その透明性が駅近の店舗には大事だと思いました。そうすることで、ぎゅうぎゅうに混んでいる場所というより、カクテルパーティのように楽しくて程よく賑わっている、そんな空間を作りたかったんです。
- 大井
- 透明性はコーヒーにとっても大事ですよね。
- ジェームスさん
- そうですね。透明性については普段から考えていて、秘密がないことを大切にしています。ブレンドコーヒーの中身を含めて公表していますし、もしブレンドの内容が変わったらそれをきちんと伝えるようにしています。
- 多くの人を惹き付けるのは、多様性のあるメニュー
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- 大井
- CafeSnapユーザーにインタビューをしたときに「ブルーボトルコーヒーの上陸をきっかけにコーヒーに興味をもった」という方に多く出会いました。なぜそこまで人を惹き付けると思いますか?他のコーヒー店との違いはなんでしょうか?
- ジェームスさん
- 私達が日本に出店したのはとてもよいタイミングで、運がよかったと思っています。違いといえば、ブルーボトルコーヒーは他のカフェと比べて豊富なメニューがあることです。
コーヒー店によっては、例えば北欧スタイルのコーヒーだけ、浅煎りのコーヒーだけ、というところもあって、それはそれで興味深いのですが、私達はブレンドもシングルオリジンのケニアもタンザニアも、浅煎りも中煎りも……とメニューに多様性を持たせています。メニューに幅があることで、どのようなお客様も「ブルーボトルコーヒーだったらなにか自分にあうものがあるんじゃないか」と思ってもらえる。それが、ここまで受け入れられた理由だと思います。
- 大井
- 種類が豊富にある分、多くの人が関心を持ちやすいということですよね。
- ジェームスさん
- 様々な選択肢があるということは、何においても大切です。もちろん、ブルーボトルコーヒーではカプチーノにキャラメルソースをかけるといったバリエーションの出し方はしないのですが、選択肢が多くあるということは、多くの人が興味を持ちやすいし、試したいと思えるきっかけになると思うのです。
- この続きは、4月5日(火)公開予定の「Vol.2 コーヒーで注目される街、ポートランドと東京の共通点」で!どうぞお楽しみに!
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