プレミアムコラム

カッピングで伝える、ロースターズセレクションの魅力(Vol.1)

CafeSnap発案者の大井がお話をお伺いするプレミアムコラムは今日から第11回目を迎えます。今回はCafeSnapがメディアパートナーを務めさせていただく「COFFEE COLLECTION around KANDA NISHIKICHO 2016 SPRING」に連動した特別企画!

2016年4月23日(土)、24日(日)のイベントで販売されるコーヒー豆のセット「ROASTERS SELECTION」の舞台裏をお届けします。GLITCH COFFEE&ROASTERS×FUGLEN COFFEE ROASTERS×TRUNK COFFEEの3人がそれぞれ持ち寄った豆がセットで買える今回の企画。カッピングを通して、お互いの豆の魅力を教えてもらいました。

(左)小島賢治氏、(中央)鈴木清和氏、(右)鈴木康夫氏
(左)小島賢治氏:FUGLEN COFFEE ROASTERS代表。ノルウェー・オスロのFUGLENで活躍。一時帰国後、オーストラリアでの生活を経て、海外進出一号店となったFUGLEN TOKYOを立ち上げる。2014年、FUGLEN COFFEE ROASTERSを設立、日本国内で焙煎を開始。東京で北欧のコーヒー文化を発信する第一人者だ。

(中央)鈴木清和氏:GLITCH COFFEE&ROASTERS代表。オーストラリアの最年少バリスタ世界チャンピオン、ポールバセットに従事。日本やアジアの店舗立ち上げ、クオリティーコントロールなどを務め、2015年にGLITCH COFFEE&ROASTERS、2016年にCOUNTERPART COFFEE GALLERYをオープン。COFFEE COLLECTIONの監修を担当。

(右)鈴木康夫氏:TRUNK COFFEE共同代表。ヨーロッパ在住中、コーヒーを本格的に学ぶため、世界で最もバリスタチャンピオンを輩出している国、デンマークに移住。街中のカフェを巡り、働き場所を見つけたところからバリスタとしての一歩を踏み出す。現在は名古屋のTRUNKCOFFEを拠点に全国で人々にコーヒーとの出会い届ける。
大井
今日は宜しくお願いいたします。まずはROASTERS SELECTIONで販売する豆について、教えていただけますか? どんな豆を、どのような理由で選ばれましたか?
鈴木清和さん(以下 キヨさん)
2月に農園を見に行ってきたグアテマラ・サンタクララの豆を選びました。この豆はナチュラル製法なのですが、温度や湿度までしっかり管理されたテント付きのアフリカンベッドで作られています。ナチュラル製法でそこまで管理されているのは珍しい。丁寧に作られていることと精製工程に伴った味が的確に表現されているため選びました。
鈴木康夫さん(以下 ヤスオさん)
僕はエチオピアのウォレガ・ナチュラルを持ってきました。選んだ理由は、僕の場合はちょっと視点が違っていて……。今回、大先輩方とご一緒させていただくということで、違ったインパクトをだしたいなと思ってこの豆を選びました。
小島賢治さん(以下 小島さん)
私はグアテマラ・ラフォーリ農園の、まだ届いたばかりの豆です。これはオスロのコラボレーティブソースという会社から購入したのですが、そこはグアテマラに強いコネクションがあります。豆を購入する前にしたカッピングで美味しかったんですよね。甘みや酸味が柔らかく透明感もあって、コーヒーに詳しくない人でも飲みやすいなと思って選びました。
大井
では早速ですが、カッピングはどのようにするのですか?
キヨさん
挽いた豆でまず香りを確かめます。その後、きまっている量のお湯を注いで4分間たったら、上に浮いてくるコーヒーの粉やアクを取り除きます。カッピングは、ワインのテイスティングに似ていて、空気を含ませて口の中で霧状になるようにコーヒーを吸い込む事で、そのコーヒーが持つ味や香り、口当たり、透明感、余韻などを知ることができます。カッピングは豆を仕入れるときや、焙煎の出来を判断する時にもしていて、美味しいコーヒーを作るためにとても重要ですね。
大井
ではここからは、おふたりずつカッピングをしていただいてご自身のコーヒーと、相手のコーヒーの魅力を教えていただけますか?まず、GLITCH COFFEEのキヨさんとTRUNK COFFEEのヤスオさんからお願いします。まずは、キヨさん、ヤスオさんのエチオピア・ウォレガ・ナチュラルを飲んでいただいていかがでしたか?
キヨさん
いいですね。ナチュラルなのにオレンジみたいな味がします。ハーブのようなアフターテイストもあります。ナチュラルの豆は、ものによっては発酵臭がしたり、ただただストロベリーの味しかしないということもあるのですが、“コンプレックス”といって味の複雑さがありますね。素晴らしいです。
ヤスオさん
ナチュラルは良い豆を探すのが難しいんですよね。これは、ありえないぐらいサンプルを集めて、カッピングをして、やっと見つけ出した豆なんですが、ナチュラルの良いところがでていると思います。ベリーのフレーバーがしっかり出ていて、ボディ(味わいの厚み・コク)がある中で、キヨさんが言ったように柑橘系の果実味やフルーティーさがあります。複雑な味がまとまっていて、きれいなので自信を持っている豆のひとつですね。
大井
では次にキヨさんの、グアテマラ・サンタクララ・ナチュラルはいかがですか?
キヨさん
このグアテマラはエレガントできれいですね。上品で、その中に個性があります。少しアプリコットのような甘みとベリーのような味がします。中南米の豆は、基本的にバランスがよく飲みやすいんですよね。ただ今回はその中でもわりと個性がある豆を選びました。あとは、グアテマラでナチュラルの精製方法は稀少価値があり、それも選んだ理由ですね。
ヤスオさん
確かにグアテマラにしては個性がありますよね。飲んだ瞬間に、きれいなミカンジュースのようなフレッシュさやベリー感、あとカシューナッツやヘーゼルナッツのオイルのような優しい甘さがあって、「ホントにグアテマラのナチュラルなの?」という驚きがありました。グアテマラという小さいカテゴリの中で「こんなのあるのか!」という感じ。それに、なによりもすごくきれいなクリーンカップですね。
大井
ありがとうございます。次はGLITCHのキヨさんとFUGLENの小島さんお願いします。小島さん、キヨさんのグアテマラはいかがですか?
小島さん
キヨさんはグアテマラのナチュラル、私のはウォッシュトで、この比較は面白いですね。キヨさんのはナチュラルなので深い甘さを感じますね。うちのグアテマラは透明感があって、きびとうみたいな甘さ、それにプラスして酸味の部分ではレーズンやドライアプリコットのような味をはっきり感じます。キヨさんのナチュラルはもっと太い甘さというかボリュームがありますね。飲みごたえがあります。
大井
キヨさんは小島さんのラフォーリ アンティグア グアテマラはいかがですか?
キヨさん
美人でエレガント、すごくきれいなクリーンカップですね。飲みやすいです。アフターテイストにはグレープやマンゴーのような甘さと、ちょっと上品な酸味を感じます。アフターテイストが甘いですね。
小島さん
そうですね。私のほうはドライアプリコットのような熟成されたフルーツの甘さがあります。それがこのコーヒーが持っている味ですね。
大井
では続いて、FUGLENの小島さんとTRUNK COFFEEのヤスオさんお願いします。ではヤスオさん、小島さんのグアテマラはいかがですか?
ヤスオさん
パウダーシュガーやきび砂糖みたいな甘さがあって、とにかくきれいですね。一番印象的に残るのがアフターテイストなんですけれど、飲んだ後に心地よさがすごく残ります。グアテマラは個性がずば抜けている豆ではないので、きれいさが何より大事。しっかりバランスのとれた中で、アフターがきれいに残っていると思います。
大井
では続いて小島さん、ヤスオさんのエチオピアはいかがですか?
小島さん
キヨさんと同じ精製方法のナチュラルですが、産地が違うので、こちらはサクサクとした歯切れのいい、爽やかな甘さと酸味があると思います。ナチュラルは爽やかなものは少ないんですけどこの豆には爽やかさがありますね。あと、アーモンドのような香ばしさも感じられます。
大井
3種ともそれぞれ豆の個性が違うことが良くわかりました。このセットを一緒に買えるのは、ファンの方々はもちろん、コーヒーに興味を持っている初心者の方にもおすすめですね。

連動企画はまだまだ続きます!次回、4月15日(金)に公開するVol.2のテーマは「3人が語る、日本と海外のコーヒー」。日本だけでなく海外でのバリスタ経験もある彼らの考えをお伺いしました。どうぞお楽しみに!
◆ROASTERS SELECTION (ロースターズセレクション)

内容:各50g×3種で1セット。
GLITCH COFFEE&ROASTERS:サンタクララ ナチュラル グアテマラ
FUGLEN COFFEE ROASTERS:ラフォーリ アンティグア グアテマラ
TRUNK COFFEE:ウォレガ ナチュラル エチオピア
価格:2,000円

販売数:100セット(事前予約・当日販売含む。個数は変更になる可能性があります)
購入方法:http://ptix.co/1SuDZBg にて事前予約。4月23日(土)24日(土)に神田錦町で開催されるCOFFEE COLLECTIONにて直接お渡しいたします。イベント会場でも数量限定で販売します。
※当日会場にお越しになり、直接お渡しできるお客様のみの販売となります。郵送などは一切受け付けておりません。
◆COFFEE COLLECTION around KANDA NISHIKICHO 2016 Spring

厳選された9店のコーヒー専門店が2日間に渡って集結するCOFFEE COLLECTION。コーヒーの飲み比べ、ハンドドリップのワークショップ、ブックトラックや似顔絵アート、CafeSnapの限定フォトブース、さらに周辺エリアを散策しながら楽しめるイベントなども開催予定です。

日時: 2016年4月23日(土) 24日(日) 11:00~18:00
メイン会場:テラススクエア エントランス内(東京都千代田区神田錦町3-22)
入 場 料: 無料
URL:http://coffeecollection.tokyo/

参加店:4月23日(土)TRUNK COFFEE / FUGLEN COFFEE ROASTERS / Paul Bassett / AMAMERIA ESPRESSO / GLITCH COFFEE&ROASTERS
4月24日(日)Single O Japan / Four Barrel Coffee by MERRY TIME / SLOW JET COFFEE / THE LOCAL / GLITCH COFFEE&ROASTERS



撮影:名取和久、ライティング:大井彩子(CafeSnap)
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