起業家としての姿勢とリスク管理術(Vol.4)
CafeSnapのプレミアムコラムVol.4は、大学を卒業してすぐに起業された芹澤さんに伺った「起業家としての姿勢とリスク管理術」です。今回、特に印象的だったのは“リスクはコントロールできる、リスクは事前に解決できる”というお話し。何かに挑戦しようとしているけれど一歩踏みだせない、という人はヒントが得られるかもしれません。ぜひチェックしてみてくださいね!
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- 全ての出会いに価値がある
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- 大井
- 芹澤さんは大学を卒業して、すぐにご自身で事業を立ち上げられていますよね。学生の頃から就職というよりかは起業したいという気持ちがあったのですか?
- 芹澤さん
- それはあったかもしれないですね。うちの父も事業をしていたので、サラリーマンになるイメージはなかったと思います。具体的には全然わからなかったですけど、なにかで日本を楽しくできないかなと学生の頃はただ漠然と思っていました。
- 大井
- 芹澤さんは大学生時代にシュヴァルツヴァルトの鳩時計に興味を持ち、「もう一度見てみたい」と何度か工房をまわられて、その後、事業にすることを決めたり、「シュヴァルツヴァルトによいコーヒーがあるのでは」と現地を回られているときに自分好みのコーヒーを作るロースターに出会われたり……。偶然出会った人、偶然訪れた場所をきっかけにしてビジネスや新しい試みに発展されているように感じます。そういう偶然ってどのように起きているんでしょうか? 直感とか感覚的にあるのですか?
- 芹澤さん
- どんな商売でもビジネスでも、人と人とが関わる以上、すべては出会いだと思うんですよね。普段過ごしているなかで色々な方に出会えるのって、人生でとても大切で、その出会いはひとつも無駄にならないと思っています。
机上で勉強するだけじゃなくて、実際に自分の足で出かけて行って、そこで体験したり、顔を合わせてコミュニケーションをとると、そこで生まれた原石の様なアイデアが輝くものになったりします。だから常にフットワークは軽くどこかに出かけたり、色々なことにチャレンジしていたいなと思っています。
- 時代は常に動いている。だから新しいことに挑戦し続ける
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- 芹澤さん
- これからの時代、先が全然見えないですよね。明日何が起こるか分からない時代。でもこれって今までもそうだったんだと思うので、特に今をネガティブに考える必要はないと思っています。ただ、日本は若い世代が少なくなってきているのは事実で、だからこそじゃないですけど若い人たちにはこれから色々なジャンルで挑戦してほしいなと思うんです。「一生懸命やって自分たちが後悔しない未来を創ろうよ」って。
真面目で勤勉で勉強熱心な子はとても素晴らしいと思うんですけど、それを大人が決めた1つの型にはめこんだ様な人生を生きる必要はなくて、もちろんバランスは重要だと思いますけど、新しいアイデアとその勤勉さで起業していくような社会になってくると日本はまた輝きだすだろうなと本気で考えています。
- 大井
- 会社に属さない働き方の方も一般的になってきていると思うんですけど、例えば起業したいという人たちにアドバイスをしていただくとすると、どんなことがありますか?
- 芹澤さん
- これは持論ですが、起業する人はアドバイスなんて要りません。もうすでに起業していると思いますよ。起業したいと思ったらまず心の中で一歩踏み出すだけですから(笑)。重要なのは、起業するかどうかで悩むより、起業後に悩むことだと思っています。
何を始めるにせよイメージを膨らませてありったけの力でスタートしてみて、その後に経験を積みながら理想の形に近づくように修正していけたら良いと思います。スタートがゴールと勘違いしてしまうのが一番怖いです。
常に時代は変わっているし、社会も変わっている。こんなに毎日いろんな価値観が変わっているのに、同じことをやっていたらだめだと思うんです。だから、私自身も毎年新しいことを3つやろうと心がけていて、2年前はカフェを開くのが新しいことの1つでした。大きくても小さくてもいいから何か新しい事をやる。現状維持だったら歳をひとつ重ねた分、後退したことになると自分に課しています。
特に若い人なら、やるかやらないかでストップしているのはもったいない。まずやってみて「思っていたのとちょっと違うぞ」と思ったら少しずつ微調整したらいいんですよ。やってみないことには自分が抱えている問題もわからないはずです。
- リスクはコントロールできるもの
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- 大井
- そこに対するリスクとか、失敗したらどうしようとか、普通は思ったりすると思うんですけど、リスクにはどう向き合っていますか?
- 芹澤さん
- リスクや漠然とした不安というのは、何がリスクで何が不安かをきちんと把握してない方が使う言葉じゃないかと思います。それは時間的なリスクなのか、資金面でのリスクなのか、どんなリスクかをちゃんと書きだして把握することがまず大事だと考えています。リスクを解消するために何をしておけばいいのかが事前にわかっていれば、リスクはコントロールできる、リスクは事前に解決できると思います。その事業が大きく広がるか、広がらないかを計算して消極的な行動するよりも、その事業を本当に心からやりたいと思っているのかを心の礎としてみると良いかもしれませんね。
- 大井
- じゃあリスクを解決する心構えを。
- 芹澤さん
- そうですね、何事も事前準備です。リスク……、いや〜実際そんなものないですよね(笑)。何かしたいと思ってスタートすると考えたら……「始めたい!」という楽しさしかないです!
- この続きは、 5月13日(金)公開予定のVol.5「10年の鳩時計人生、そしてこれから」で!どうぞお楽しみに!
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